村の宣言
村と森、人と森、営みと自然。 森とともに生きていくと決めた、私たちが目指す理想。
村と森、人と森、営みと自然。
森とともに生きていくと決めた、
私たちが目指す理想。
根羽村のコンセプト
いまだかつてない森
森と生きていく。
私たちは 人口900人の村で、森林が占める面積が92%
だからこそ、私たちは村を大きな森と捉える。
私たちの持つ最大の価値である森。
この魅力を伝え、活かし、発展させ、
いまだかつてない森の中で 私たちは生きていく。
NEBA CHALLENGE
まもる
根羽村民は全世帯が森林組合員で、山をもっている。
村と組合が一体となって根羽の山を守り、活用することに日々取り組んでいる。
FM認証。行政でFM認証をエリア全体で手に入れるのはレア。
つかう(トータル林業)
地域内の介護施設の熱は根羽の木による薪ボイラーで熱を生み出す。
多くの人々に根羽の木に触れてもらうため、おもちゃを自社開発。
建築材だけでなく、杉の木でできた住宅までワンストップで建設可能。
つなぐ
根羽の山・森を守る伝統は、村長=組合長という方針で続いている。
木は地域内で地域内通貨と交換可能。交換された木はバイオマスで使用され、地域内通貨は村内で利用可能。
整備された森・川を使って自然のアクティビティを用意。森林組合は年間50本近くのイベントを企画している。
NEVER GIVE UP 宣言
根羽村は長野県の南西部最南端に位置しています。総面積8995㎢の92%を森林が占めているという地形的条件を最大限に活用してきたのが林業です。村長が森林組合長、村の全世帯が山持ちで森林組合員という全国でも珍しいシステム作りを推進し、村民と行政が一致団結して豊かな森林と暮らしを守るべく奮闘してきました。その奮闘の歴史の中で村民たちの中に芽生え、育ち、親から子へと受け継がれてきたのが「独立自尊の精神」です。
国まかせ、村まかせにすることなく、自分たちで考えて動くことでより良い明日へ‥‥。そのおかげで、平成に入って市町村の大合併が叫ばれた時代を経ても、今もなお根羽村は独立自尊の状態を保ち続けています。そうはいっても人口減の潮流に抗うことは難しく、さまざまな面において厳しい状況に置かれていことに違いはありません。ですが、根羽村は昔も今も変わることなく自然に恵まれています。三河湾から太平洋に注ぎ込む全長117kmの一級河川、矢作川の源流があるのも根羽村です。
「豊かな森林」と「きれいな水」という村の財産は、林業だけでなく畜産業や農業などにおいても大きなアドバンテージになっています。村民が胸に抱いてきた「独立自尊の精神」に「豊かな森林」と「きれいな水」が加われば、根羽村ならではの各種の特産品が生み出されます。
それらの製造拠点であり、販売拠点であり、レストランや宿泊のためのコテージを備え、都市部に住む人々との交流拠点として機能する複合施設「ネバーランド」は、1996年にオープンしました。村の人口が減っていく現状にあっても、村と交流していただける人の数=交流人口を増やしていくことについては無限の可能性があります。根羽村の「独立自尊の精神」は、排他的であるということとは違います。かつての根羽村は宿場町でした。三州街道・伊那16宿の最南端にある根羽宿として、さまざまな人や物の往来で活気に溢れていました。新しい人や物を受け入れるオープンなマインドは、その時代から変わることなく根羽村にあります。
戦後の高度成長期、バブル期とその後に続いた停滞期、そしてグローバリズムに反グローバリズム。これらを経験してきた日本人は、今、心や自然の豊かさを追い求めているのではないでしょうか。本当の豊かさとは何か。その答えを探しています。今こそ根羽村は、そのような人々(村の内外を問わず)の拠り所として輝ける存在でありたいと考えています。人口減の潮流に負けることなく、あきらめず。根羽村だけに、ネバーギブアップ。これが、長野県の南西部で自然と共に暮らしている私たちの「ネバーギブアップ宣言」です。
村長挨拶
朝目覚めると、清らかなせせらぎの音色、さえずる小鳥の声、緑の中でさんさんと降り注ぐ陽の光、矢作川の源流地にある根羽村の光景です。矢作川は古くから上流の私達と流域の皆さんとの間に、深い絆を結んできました。
根羽村では、地域に人が住み続けられるために、働く場所や機会をつくる「雇用の循環」、地域内での「経済の循環」、教育や福祉・医療など生きるための「サービスの循環」の仕組みづくりと、これらを地域内で動かす住民意識の醸成と、流域連携による村づくりを進めています。92%が森林を占める当村は、古くから林業を中心に村づくりを進めてきました。健全な森林づくりを進めるため、「根羽スギ」、「根羽ヒノキ」での林業の六次産業化を図る「トータル林業」の取り組み、製材工場のJAS認定、森林認証の取得など、積極的に林業に取り組んでいます。また、冷涼な気候を活かしたとうもろこし栽培や、食の安全・安心を目指すため、年間を通じて林地内で放牧を行う「山地酪農」の取り組みも始まりました。また、次世代を担う地域の子供達には、学力向上はもちろんのこと、相手を思いやりながらしっかりと自分を主張できること、伸び伸びと何事にも挑戦できることなど、スモールメリットを最大限生かした教育環境の整備も進めています。
地域内での様々な循環と、それを応援してくれる流域連携による地域づくりが、生き残りをかけた根羽村の挑戦であります。そして何より大切なことは自分達の住む地域に「誇り」と「自信」を持って自ら実践し、次世代に引き継いで行くことです。矢作川の源流・南信州根羽村の挑戦に皆さんの応援をお待ちしています。